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執筆者の写真Nobuchika Kumagai

時澤真美「虹斫 ぐいのみ(ショット)」レビュー

こんにちは、のぶちかです!

本日は2019年7月13日~21日までJIBITAでは初個展となる時澤真美さんの「虹斫 ショットグラス」についてレビューします。

時澤真美 略歴

1978 京都府生まれ 1997 京都市立銅駝美術工芸高校 卒業 2004 愛知教育大学造形文化コースガラス専攻 卒業 2006 富山ガラス造形研究所造形科 卒業 2006 富山ガラス造形研究所 助手勤務(~2009) 2009 富山ガラス工房 所属(~2013)

2005 現代ガラス大賞展(富山)入選 2006 美の祭典越中アートフェスタ2006 佳作(富山) 2007 Young Glass 2007(デンマーク)入選 2008 日本クラフト展(東京)奨励賞 2009 日本クラフト展(東京)入選    KOGANEZAKI・器のかたち・現代ガラス展 入選    工芸都市高岡クラフトコンペティション 入選

作品レビュー

作品名

「虹斫(にじはつり)ぐいのみ」

スペック

サイズ 58×58×64㎜ 重量 140g 容量 110㏄ 口の厚み 2㎜ 価格 4,500円税別(2019年7月8日現在)

制作手順

①熱したクリアのガラス玉に、並べておいた虹色各色の色ガラスを巻きつけて吹き、カップ状に。

②カップ状のガラスにクリアガラスを流し込み、更にその上からクリアガラスを巻き、棒状に。

③作るアイテムごとに太さを変える為、伸ばして調整。

④冷ましてスライスし、研磨。これで底部が完成。

⑤底部を加熱し、熱したボディ部と結合。形を整える。

⑥(ここからは資料外)表面を削り出し、面を出す。

⑦削り出した面はそのままだと摺りガラス状に曇っている為、再度加熱(ファイヤーポリッシュ)してクリアにする。

⑧仕上げに底部裏面に残るポンテ跡(吹き竿を外した跡)を研磨。

使用感

「手触り」:光沢はあるが削りの後に再加熱する事により、表面にわずかな凹凸ができる為、吹きっぱなしのガラスに比べ指にサラッと気持ちが良い。 「重量感」:底部に重心が集まる為、持ち感が心地良い。 「飲み物の切れ」:良好。ストレートな形状の為、素直に口元に届く。口造り内側1㎜の幅でわずかに山状に盛り上げるが、切れに影響無し。

用途

◆◎「酒類」:特に日本酒、ウイスキー。陶器製の酒器と異なり、杜氏が狙った味を変えずそのまま楽しめます。特に辛口で飲みたい方にはおススメ。 ◆◎「冷茶」:透明なので茶の色も楽しめます。温かいお茶での御使用はお控え下さい。 ◆〇「小鉢」:小鉢料理全般、ヨーグルト、ゼリー、調味料受け等々、発想次第で

時澤さんの作品には「品」があります。 「虹」を構成する一見強烈な色合いを用いながらも、それは「派手」と表現するには遠く、しかし清々しく凛としています。

そして、

多くのプロセスを経ながらも、その手間を主張せず優しく静かな印象を保つところにいつも惹かれてしまうのです。

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