今回はJIBITAで新たにお取り扱いさせて頂く事になりましたガラス作家、上前功夫さんを御紹介致します。
廃ブラウン管を素材に、一度廃棄された物から立体作品へと再生、昇華を行う上前さん。
キルンキャストによりガラス内部に生み出される幻想的な表情の発見から、モチーフを「月」や「太陽」など時間や場所を超えて人々が「視線」を向け続けて来たものを対象に制作されています。
「天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」
〜歌意〜
大空の海に雲の波が立ち、月の船がきらめく星の林の中に漕ぎ隠れてゆく。
これは柿本人麻呂が万葉集の中で詠んだ和歌ですが、上前さんはこの歌から、
「遥か昔に生きた歌人も、現代の私たちと同じように、天を眺め、月を眺め、宇宙の果てに思いを巡らせているのを感じました。時間と場所を超えて、同じものを眺め、同じ想いを抱き、繋がっている事にも面白みを感じます」
と話されます。
その意を作中から汲むならば、アウトラインは月(船)、ガラスに閉じ込められた景色は天(空、星、雲)を表しているかの様です。
まさに、雲がかかり無数の星が舞う大きな夜空の中を行く船が見事に表現されており、その美しさには胸を打つものがあります。
⇧ガラス内の幻想的な景色は、窯から取り出した後に行われる幾重もの磨きを機械や手を駆使して丹念に行った後にようやく出会えます。
この美しい作品は現在、5点のみではありますがJIBITAにて御覧頂けます。
ぜひお越し下さいませ。
~上前功夫 略歴~
1985.1 兵庫県生まれ
2003.12 金沢美術工芸大学 デザイン科製品デザイン専攻 中退
2008.3 大阪芸術大学 工芸学科ガラス工芸コース 卒業 (工芸学科総代)
2008.4 大阪市立クラフトパーク 吹きガラス工房 非常勤指導員
2010.4 大阪芸術大学 工芸学科ガラス工芸コース 非常勤副手
2013.4 大阪芸術大学 工芸学科 非常勤嘱託 / 夙川学院高等学校 美術科 非常勤講師
2016 金沢卯辰山工芸工房 専門員
現在 (2021-) 大阪成蹊女子高等学校 美術科 常勤講師
<コミッションワーク>
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